印

エレベーターの中。
隣にいる彼を見やる。

あっという間に蒼い瞳にすいよせられる。
"ちゅっ"

彼の、いたずらをした子供のような笑顔が目に入る。

「もうっ。誰か乗ってきたらどうするんですか!!」
と慌てて咎めるが、相変わらずだ。

「ん〜、マリューがさ、ちゅぅして欲しいって顔してた。」

そんな答えに、ぷぅっと膨れてみると、
彼が嬉しそうに笑う。

「やべぇ、すげぇかわいい、マリューさん。」

そんなこんなで、エレベーターが目的階についた。

彼がそっと手を出すので、きゅっと握る。

はっと手を引っ込めようとしたら、きゅっと握り返された。

彼の優しいまなざしから、もう逃れられない。


彼がもう一度、キスをする。
それは彼女を守る証、彼女を独占する印。

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リハビリちう。